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人生のCanvas Part2 井上雄介のぼやき2



被災地と「被害地の危機監理意識」

すみません、風邪をこじらせ放射能ならず鼻水で脳が蔓延、思考力ぼーっとしてますが、今回の現地での聞いた声を聞いたりお役所の対応など報告をしていたところ、小さな声なのですが切実な本物の声が届き始め本当の事実がどんどん伝わって来ました。そこを書ける範囲で、走り書きですが書いて行きます。(自分の次回行く時の対策メモの側面でもあるので分かりづらいのは済みません)

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被災地支援と東京電力福島原発事故による「被害者」の支援。これは初めて行く前から悩んでた事なのですが、500kmにも渡る津波被害などの震災の爪痕。僕が4月に南相馬に行って半ば頃、やっと自衛隊さんが南下して来て南相馬の遺体捜索を開始、その数は5万人!という数で市内は海岸部に走って行く車両でもの凄かった。しかし1か月以上が経過しているので・・・生還者の見込みは望めないだろう。前に書いた太平洋でお参りしてた時、海で遺体を発見した事と同時期です。その捜索もそろそろ終わり、自衛隊撤収に向け地元有志で「自衛隊ありがとう!」のイベントも行われるとかの現地情報。

国道6号での地元の感謝の言葉。
被災地と「被害地の危機監理意識」_d0229242_7402815.jpg

こう言うのが町中の至る所にある。南相馬入りする県道にもベニヤ板に書かれた自衛隊、消防隊、ボランティアのお礼も書かれている。

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避難所での毎朝の喫煙所雑談、本当にいろんな事を聞いた。
「震災ならばな!幾らでも復興してやる気はあるんだ!。ただ放射能で家から追い出されて帰れない、それでどうしろと言うんだ!」
「瓦礫の除去やなんでも仕事にしてくれれば喜んで行く、何度も言ってもそうならない行政は何なんだ?」
「玄関に”つながろう東北!”なんて掲げられているけど正直ここはそう言う状況では無いし、破ってやりたい衝動はいつもある」
「補償も先がまったく見えない、何も動けないのに生活はある、ローンの返済はある、でも飛び出して来た家の屋根に雨よけのビニールシートさえかけられない」
「波江と言うだけで、南相馬市役所では電話を切られる、生活相談、教育相談なんでも電話してみてもはっきりせずにみんな電話代が4万を超えるなんてざらなんだ」
「南相馬市長は報道ではいろいろ出てるが市民のために働いていない、前の市長の方が相馬市長と仲が良かったんだ。南相馬の物資も相馬市で止まっていると言う噂だ」
「ローンの事を相談しても銀行では自己破産を薦められ、弁護士に相談しても現行法では自己破産しか無いですねと人ごとの様に平気で言う」


・・・・・・・全部書ききれない。これでせいぜい2割ほどしか書ききれていない現実の声。これを自宅などの人にも聞けたら相当数な声があるのは分かるけども広過ぎるし僕個人で出来る事ではないし、ジャーナリストでもない。

     *

この事を書くに寄ってまた現地や避難した人の小さな声が届き始めると思うけど、それを貰いつつ大きな懸念事項が出て来た。それは今まで書いた事と重複するかもしれないけど箇条書きと補足にて書いてみる。

1)行政の困窮者への支援対応不足

南相馬市それも特に原町区に関してのことになると思うんだが、幾つかの所轄などを回ってもまるで平常時のお役所体質。ホントにここは被災地で原発の放射能にも脅える重複災害地なのかと耳を疑う言葉が何度も出る。こう言う時はかなりオーバーに乗り込んで行かないと所轄の課長などの責任者は出て来ないのだが、課長などが平然と言う言葉に耳を疑う=その部下はその課長の指示の下でしか動く事が出来ない。 この前に少し書いてあるが桜井市長への市民への不満が根深いのが、深くまで知らないけれどもリンクする。確かに現地に行った際も「南相馬市長、新潟への避難している市民を訪問」の記事をiPhoneで見つけた。それも僕から見れば重要な事だろうが・・・行政の指示をトップダウンで指令してから行動なら良いが・・・現実にはお粗末なお役所仕事。市民でないし冷静に見たいけど避難所の声は最もな実感を持ってしまったのです。

幾ら支援やボランティアが頑張っても、復興の基幹をなす行政、原発補償の窓口になって行かねばならない市役所はあまりにも自己防衛意識がお粗末で、幼児、子どもにも水道水を飲めという。政府を信用しきっているのか、何か蠢く利権など裏があるのかと勘ぐってしまう。事実、新規仮設校舎にはエアコンが入るが既設の幼稚園などは検討もされていなかった。

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2)市町村などの自治体においての危機監理能力

今回現地でのいつだったかの日「また爆発したらしい」と話が流れた。もとより僕はレッツ被曝、同じ東京電力原発のある新潟の火事見舞い、気にはしていなかったが。最近得た情報。南相馬では無い他の自治体が、警察が直ちにサイレンで「避難準備をして下さい!」と巡回したとの事。結局は本当か噓か分からないが酸素ボンベの爆発(僕は信じていない)だったが、人の戻り始めた南相馬市でそう言う事も無かった。それは何故なんだ?幾つかの名前は出せないけれど他自治体の対応を聞いて、今頃唖然とした僕も悪いが、緊急時避難区域としてはどうもおかしい。

2か月も過ぎて、もう既に多くの人が知っていた「炉心融解」などをやっと発表する東電や政府の国である。先日はそろそろ言うであろうと思ったプルトニウムの報道も「微量」から始まった。この隠され続ける発表の裏で自治体が独自に自己防衛で市民を守る空気は役所で感じられなかった。この辺は次回、同市役所で福島県災害対策本部の出張所もあるし是非見解を確認して来たいのだが、行くまでに何かあったらどうするのか。

   *

3)災害法では無い、日本最大の「公害訴訟」の認識

Twitterで「災害法だから国が・・・。」の説明を貰った。震災はそれでも良い、数多くの犠牲者が出たが震災国日本、惨状を乗り越え徐々に復興して来た歴史がある。ただ原発事故は違う!、未だ隠蔽された発表に加え、その判断のもとに動く小さな小さな今まで悪い事をして来た訳でもないのに一方的に困窮に立たされる二重の苦しみの被災地、被害地。

例えば汚染された土壌を復活させようと言うひまわり作戦が多くの団体で動いている、でもちょっと待った県外から駆けつける支援者は良いとする。何故、放射能に苦しまされる地元民が無償労働でしなくてはならないのか。行政の対応があまりにも遅いから自己防衛での策でも良いけれどもこれは「東電がやるべき業務」であり、そこを認識するか否かで意味が全く違う。

例えば新潟には水俣病があった、僕が新潟に住む前の話だけれども昭和電工が水銀を阿賀野川に垂れ流し多くの被害者が出た。その水質浄化を有志の市民が出来ただろうか。そして賠償責任を逃れるがのごとく分社化しチッソとなり勝訴が決まったのはごく数年前、謝罪をやっと開始したが多くの方は亡くなっていてそんな謝罪は天国にも届かない。公害を起こした会社に責務を放棄させたりしては行けない。

地元や地元を離れ故郷を思う人からの、さまざまな届いた声を考えるとやっぱりそうなのだ。被災者支援と放射能被害者支援は分けて考えなければならない。加えて書いておけば、もうかなりの広範囲で広がっていると考えていい、数値の問題じゃなく自分が汚染されるのが速いか遅いかのレベルの話だ、首都圏もいずれ終わる、どうして人ごとの様にものを考える人間が多いのだろう。

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※ 随分書いたけど引き続きTwitterでもE-Mailでも声をお聞かせください。出来れば「掲載可」とか匿名とかいろいろあれば配慮します。今までのは載せていいのか分からないので、自分で解釈した部分があります。

※ 意見、こうしたら良い、ここは違うなどなんでもコメントに残してもらえると助かります。TwitterのRTだけでは次回何をしに行っていいのか僕も考えがまとまらないので。もちろん僕に期待されても無理なこと出来ない事もあります。





【原町海岸部の消防団の方が立てた旗】お参りはここでどうぞ。
被災地と「被害地の危機監理意識」_d0229242_903399.jpg

by lifecanvas2 | 2011-06-08 09:01 | 南相馬支援訪問記
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